岸和田の自然を中心とした博物館
大阪の岸和田市に位置するきしわだ自然資料館は、岸和田の自然をテーマに、地元に密着した展示がなされている博物館です。
古生物・恐竜関連の講演やワークショップなども頻繁に開催されていて、個人的によくお世話になっている博物館です。
大まかな展示内容は以下のような感じ。
- 大地のなりたちをさぐる
- 岸和田の自然をめぐる
- 自然への興味をふかめる
- 収蔵展示室
モササウルスの展示内容は、国内でも随一の情報量
きしわだ自然資料館の目玉展示は、なんと言っても2011年12月に新たに常設展示として追加された、モササウルス関連の展示。規模は小さいですが、最新の学説を取り入れた、国内でも随一の情報量を誇る展示です。
これは比較的小型なモササウルス類、クリダステスの全身骨格。後肢のつき方や、尻尾の骨の伸び方など、最新の学説をもとに復元されています。非常に近い距離で観ることができる展示なので、細かいところまでじっくり観察できます。
モササウルス類の歯は、外側に普通に並んでいる歯以外に、内側に「翼状骨歯」という歯列が生えているんですが、そういったところもじっくり見ることができます。
全身骨格の向こう側には、古生物復元画家・小田隆さんの超かっこいい復元画も展示されています。
なんでモササウルスなのかというと、この岸和田の近所でモササウルス類の化石が見つかっているからなんですが、発掘された化石は各パーツごとに綺麗に並べて展示されています。キャプションには、それぞれの化石が体のどの部位の骨なのかがわかりやすいように工夫もしてあって、非常に親切。
あまり他の博物館では見られない、モササウルス類の分類などについても非常に詳細に紹介されています。
日本産ワニ化石もあるよ
古生物つながりでもう一つ。国産ワニである、キシワダワニの化石も展示されています。
キシワダワニは60万年ほど前の日本に生きていたワニで、大阪大学総合学術博物館に模式標本の実物化石が展示されているマチカネワニと同属同種のトヨタマヒメイア・マチカネンシスだそうです。阪大のマチカネワニと比べると、かなりサイズが小さいので、まだ成長途中の個体だったんでしょうかね?
現生のワニの頭骨なども並べて展示されているので、比較して観ることができます。
世界中の哺乳類や鳥類の剥製がずらりと並ぶ収蔵展示室
資料館3階の収蔵展示室では、様々な哺乳類や鳥類をはじめとする現生生物の剥製が大量に展示されています。
関西の自然史系博物館で、地元の動物以外の剥製も大量に展示しているところってあんまりない気がするので、関西圏の人には結構貴重なのかも?
個人的にはネコ科のみなさんが沢山いて、かっこいいポーズをとってるのが非常に好みです。あとオオカミとか。
他にも、古生物関連ではナウマンゾウの全身骨格や、ニホンジカの祖先(?)のカトウキヨマサジカの化石なども。現生生物では、生体展示なんかもあって、楽しめる展示です。
アクセス
南海本線「岸和田」駅下車、徒歩15分程度。
岸和田駅へは、JR大阪駅から関空快速で15分程度、新今宮駅で南海線に乗り換え。新今宮駅から30分程度。
その他
コインロッカーは多分なかったと思う。
館内に飲食施設はない。資料館のすぐ隣に食堂っぽいお店がある。
公式情報
- 公式サイト
- http://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/shizenshi/
- 住所
- 〒596-0072
岸和田市堺町6-5 - TEL
- 072-423-8101