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瑞浪層群産の新生代化石を大量に展示した化石専門博物館。瑞浪市化石博物館

2014.08.09 05:54
カテゴリ:岐阜県

岐阜県瑞浪市にある化石専門の博物館。

新生代の化石が多数産出している瑞浪層群から発掘された化石を大量展示している。

瑞浪層群産の新生代化石を大量に展示した化石専門博物館。瑞浪市化石博物館
 

瑞浪層群から産出した化石に特化した博物館

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岐阜県瑞浪市の瑞浪市化石博物館は、瑞浪層群から産出した化石に特化した展示を行なっている、地域密着型の博物館です。

瑞浪層群は約2000万年前~1500万年前頃の地層で、新生代中新世あたりの化石が沢山産出しているそうで、哺乳類化石も沢山展示されていて非常に見ていて楽しい博物館。イメージキャラクターとして、萌えキャラ「瑞浪Mio」をプッシュしてるあたりのユニークな取り組み方も面白いです。

※なお、直近の瑞浪市化石博物館の見学が、この記事を書いている2014年8月から見て10か月前にあたる2013年10月なので、展示内容が最新でない可能性がありますがご了承ください。

 

入館するとデスモスチルスとパレオパラドキシアがお出迎え

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入館して最初にどーんと目に入るのは、日本を代表する束柱類デスモスチルス(左)とパレオパラドキシア(右)の全身骨格。

束柱類に関しては何度もこのサイトでも書いていますが、既に絶滅してしまって現生に子孫の残っていないグループに属する動物で、世界的に見ても特に日本で多く化石が産出している謎の多い哺乳類。中でもデスモスチルスとパレオパラドキシアは、国産の束柱類の代表的存在です。

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特にデスモスチルスに関しては、瑞浪で発掘された頭骨も展示されています。

他にも瑞浪産化石を中心に様々な哺乳類化石が

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左の写真はヒゲクジラ、ケトテリウム。右側に下顎、左側に脊椎や肋骨などが見えます。中央の写真はサイの顎や大腿骨など。右の写真はゴンフォテリウム(アネクテンスゾウ)の顎。クジラ、サイ、ゾウと、大型の哺乳類の化石が勢揃い。

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一方、比較的小型な哺乳類の化石も充実しています。左の写真はナキウサギのなかまアロプトックス・ジャポニクスの下顎。二年ほど前に命名記載されたばかりの種です。中央の写真は鰭脚類(アシカやアザラシのなかま)エナリアークトスの下顎。右の写真はビーバー科の哺乳類の上顎。

瑞浪では大型、小型問わず、また、陸生海生問わず、様々な哺乳類化石が産出していることがよくわかる展示。

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他にもサメの歯化石や、貝類、ウニその他様々な瑞浪産の化石が大量に展示されています。

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サメの歯化石との比較で現生のサメの顎の骨格も色々展示されていたんですが、ネコザメの歯が非常に印象的でした。内側からどんどん新しい歯が生えてきているのが非常にわかりやすい。あと、臼歯のような噛み砕く用途の奥歯的なものがあるのが驚き。

館外には化石の地下壕も

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化石博物館の外には「化石の地下壕」と呼ばれる地下壕もあり、自由に見学できます。第二次世界大戦末期に工場建設のために掘られた地下壕で、天井には貝化石が露出しています。

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アクセス

JR瑞浪駅下車、徒歩30分程度。ちょっと遠い。タクシーでもいいかも。

瑞浪駅へは、JR名古屋駅から中央本線快速で50分前後。

その他

コインロッカーは多分なかったと思う。

館内に飲食施設などはない。博物館周辺にも飲食店はあまりなかったと思う。瑞浪駅前には何軒かあった。

公式情報

公式サイト
http://www.city.mizunami.gifu.jp/sightseeing/institution/fossil_museum/
住所
〒509-6132
瑞浪市明世町山野内1-47
TEL
0572-68-7710
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