京の町屋と自然史標本の組み合わせの居心地の良さが凄い
京都市の花洛庵で開催中の企画展『日本文化を育んだ自然 where culture meets nature』を見てきました。
全国の自然史系博物館8館が協力しての開催とのことで、趣向を凝らした展示が非常に良い雰囲気でした。京の町屋と自然史標本の組み合わせってこんなに居心地が良いのかー、としみじみ思いながら見学しました。
中に入るといきなり色んな化石が並んでます。お馴染みのタンバティタニスも。
靴を脱いで家に上がります。
中にも様々な標本が。
花洛庵所蔵の陣羽織。何の羽根で作られているのか調査研究の解説もあります。紆余曲折あって、キジの羽根が使われていたことがわかったとか。アゲハチョウの柄がかわいい。そして向かいにはキジの剥製。
若冲の絵と、そこに描かれた昆虫たちの標本
突如現れる最高に雰囲気の良い空間。
背景の庭も含めて展示にしちゃってる感じがとても良い。
これらの素晴らしい苔テラリウムはMoss Light-LEDさんの作品だそうです。こういうの見ると自分でも苔リウムに挑戦してみたくなりますな。
動物が登場する日本の昔話の絵本や、鳥獣人物戯画の巻物のミニチュアレプリカ。
町屋に使われているような木材を触れるコーナーも。
コンブの標本を掛け軸にするという発想が凄い。標本なのにヌメヌメ感を再現してるあたりも凄い。
庭を挟んだ向こう側に見える、ツキノワグマをはじめとした比較的大型な哺乳類の剥製。夕方に行ったら、また違った雰囲気があって良さそう。欲を言えば、近づいて見られるようにもして欲しかったかなあ。
この何とも言えない素敵空間よ。
二階に上がると、鶴の柄の着物と、ツルをはじめとした大型の鳥類の剥製が。
和室と鳥の剥製ってなんか相性いいなと思いました。
着物を収納する衣装箪笥(?)の上に、着物の素材である絹を作るカイコガ等の標本が展示されているのがなんか良かったです。
畳に座ってじっくり間近で見られる色んなカタツムリの標本。殻は本物ですが、軟体部は模型だそうです。
凄まじいリアルさ。
展示のボリュームはそれほど多くはないんですが、全体的に「余白」をいい感じに使った凄く居心地の良い、満足感のある展示でした。座布団を持参してずっと座ってぼーっとしてたい感じ。(※迷惑なので座布団を持参するのはやめときましょうw)
公式情報
- 公式サイト
- http://www.hitohaku.jp/infomation/news/legacy-kyoto2016.html
- 住所
- 京都市中京区油小路通錦小路下る藤本町544
- TEL
- 079-559-2001 ※問合せ先は兵庫県立人と自然の博物館
アクセス
京都市営地下鉄「四条」駅、および阪急「烏丸」駅下車徒歩10分程度。
その他
写真撮影可(フラッシュ・三脚禁止)。
コインロッカーなし。
会場に飲食施設はないけど、京都の街中なので周辺に飲食店は沢山ある。