Pangea Note - パンゲア・ノート

このサイトについて

剥製や骨格標本を中心に、標本作りの過程が学べる企画展『博物館の標本工房』

2013.02.21 06:51
カテゴリ:特別展・企画展・イベントレポート

神奈川県立生命の星・地球博物館で2012年12月15日(土)~2013年2月24日(日)に渡って開催されている企画展。

哺乳類や鳥類の剥製・骨格標本の展示を中心に、自然史系博物館における標本作りの工程とともに紹介している。

剥製や骨格標本を中心に、標本作りの過程が学べる企画展『博物館の標本工房』
 

現生哺乳類や鳥類の標本展示がたくさんの企画展

1-IMG_2735.JPG

現在、神奈川県立生命の星・地球博物館で開催中の企画展『博物館の標本工房』に行ってきました。

現生の哺乳類や鳥類の剥製及び骨格標本を中心に、自然史系博物館における標本作りの工程が学べる面白い展示でした。

身近な動物から、ふだんあまり見られないような動物の標本まで、いろいろと展示されていて良かったです。

 

両取り標本いろいろ

1-IMG_2721.JPG
1-IMG_2722.JPG
1-IMG_2726.JPG
 

会場に入って最初に目につくのは、大型哺乳類の剥製がずらりと並んだ展示。

足元にはそれぞれの頭骨も展示されています。一体の動物から、剥製と骨格標本の両方を作ったものを「両取り標本」というんだとか。一石二鳥で便利だけど、普通に骨格or剥製を作るよりも、かなり技術が必要そうだし、手間がかかりそうだし大変そうですね。でも希少な動物の場合にはそうせざるを得ないケースが多いんでしょうね。

 
1-IMG_2701.JPG

こちらは鳥類の両取り標本。同一個体から作られた、剥製と骨格が同じ姿勢で展示されていると、骨格と肉体の関係がイメージしやすくて凄くわかりやすいですね。

 

アジアゾウの「ウメ子」についてのミニレクチャー

1-IMG_2688.JPG

たまたま展示を見に行ったのが、会場に骨格標本が展示されているアジアゾウ「ウメ子」についてのミニレクチャーが開催される日だったようで、ちょうど会場に入ったらミニレクチャーが始まるところだったので、聞いてきました。

小田原市小田原城址公園で、生前のウメ子の担当飼育員をされていた、二見典克さんによるアジアゾウの生態や、飼育についての経験談など。普段、動物園の飼育員の方のお仕事について話を聞く機会ってあんまりないので、興味深く聞かせて頂きました。

 
1-写真 2013-02-09 22 44 16.jpg
1-写真 2013-02-09 22 46 14.jpg

アジアゾウのイラスト入りクリアファイルも貰っちゃいました。裏側は骨格になっているという凝りっぷり。ラッキー。

 

頭骨がずらりと並んだ「頭骨階段」

1-IMG_2698.JPG
1-IMG_2699.JPG

階段状に展示された頭骨いろいろ。同種や近縁種が近くに並べられていて、見比べやすくなっています。

「同じイノシシでも頭骨に結構個体差があるんだなー」とか「やっぱ別種でもネコ科の動物って頭骨が似てるなー」とか、そういうのがわかりやすい展示。

 
1-IMG_2697.JPG

中でも、個人的見どころナンバーワンだったのがこれ。バビルサの頭骨。前から一度見たいなと思ってたんですよ。超嬉しい。

バビルサはイノシシの仲間で、外見も大体イノシシなんですが、ご覧のとおりとんでもない牙の持ち主。下顎の牙も凄いですが、上顎の牙が「なんでそんなとこからそんな風に生えてそんな風に伸びるんだよ」とツッコミを入れざるを得ないわけのわからなさ。もうちょっと伸びたら自分の眉間に突き刺さりそうです。下顎の牙もこのまま伸びたら目に刺さりそう。実際、動物園で飼育されていたパビルサでは、牙が伸びすぎて前頭骨に突き刺さっている個体がいたとかなんとか。

このパビルサという変な動物の存在を知って以来、いつか頭骨を生で見てみたいと思っていたので、感慨もひとしおです。

 

他にも様々な標本があったよ

1-IMG_2692.JPG
1-IMG_2696.JPG
1-IMG_2702.JPG
 

「標本工房」ということで、標本の作製過程がわかる展示がいろいろありました。

1-IMG_2719.JPG
1-IMG_2720.JPG

最近ちょっと流行の透明標本も。透明標本は軟骨を青、硬骨を赤に染色して軟組織を透明化した標本ですが、似たような鳥の雛?の標本で、赤色がメインの標本と青色がメインの標本が並んでて、その違いが何なのか不思議だった。

 
1-IMG_2703.JPG
1-IMG_2704.JPG

このカブトムシの標本も凄く印象深かったです。体の各パーツを凄まじい細かさで綺麗に分けて展示されています。特に顎のあたりの細かさはとんでもない。思わず普通に「すげーー」と声が漏れてました。

 

全体として、規模はそれほど大きくないですが、自然史系博物館における「標本」の価値と、作成工程を非常にわかりやすく伝えてくれる、面白い展示でした。ここで紹介した以外にも、色々と面白い標本が展示されていましたよ。

アクセス

箱根登山鉄道「入生田」駅下車、徒歩5分程度。

入生田駅へは、JR新宿駅から湘南新宿ライン特別快速で1時間15分程度、小田原駅で乗り換え。小田原駅から箱根湯本方面へ10分程度。
JR横浜駅からは1時間ほどで小田原駅へ。後は同上。

その他

コインロッカーあり。

館内1階に喫茶「あーす」、3階にレストラン「フォーレ」があり、食事がとれる(3階のレストランの方がおすすめ)。博物館周辺にはあまり飲食店はない感じ。

企画展は入場無料。

公式情報

公式サイト
http://nh.kanagawa-museum.jp/exhibition/special/ex2.html
住所
〒250-0031
神奈川県小田原市入生田499
TEL
0465-21-1515
LINE@公式アカウント このエントリーをはてなブックマークに追加