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海遊館の企画展『デスモスチルスのいた地球』は古生物を水族館らしい切り口で展示していて良かった。

2017.02.19 03:37
カテゴリ:特別展・企画展・イベントレポート

海遊館で2016年7月15日~2017年2月14日にかけて開催されていた企画展。

絶滅海生哺乳類デスモスチルスを中心に、海棲の古生物を水族館的な切り口で紹介した展示。

海遊館の企画展『デスモスチルスのいた地球』は古生物を水族館らしい切り口で展示していて良かった。
 

古生物を水族館的切り口で展示した企画展

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大阪の海遊館で開催されていた企画展『デスモスチルスのいた地球』を見てきました。

自然史系博物館ではお馴染みの、日本を代表する絶滅哺乳類デスモスチルスですが、水族館で取り上げるのは珍しい試みですね。展示の随所に水族館らしい切り口の展示があって、新鮮な企画展でした。

 

脊椎動物の上陸の歴史を現生生物の水族展示で見せる

テーマが古生物ということで、博物館ではよくあるけど、水族館ではあまりない「脊椎動物の進化の歴史」を紹介するコーナー。化石標本ではなく、現生生物の水族展示でそれを見せるあたりが、とても水族館らしくて良いなと思いました。

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最初はマボヤの水槽。ホヤは脊椎動物に一番近い尾索動物というグループに属する生き物。脊椎動物の進化の解説をホヤの水槽から始めるっていうのが、水族館らしくてとても良い。

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肺呼吸なお魚さんたち。ポリプテルス(左)とハイギョ(右)。

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さらに、現生のシーラカンス(ラティメリア)の標本も。ハイギョやシーラカンスなど、陸に上がった四肢動物に近い現生の魚類が展示されています。

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両生類。ウーパールーパーことアホロートルことメキシコサラマンダー。

メインの絶滅海生哺乳類展示はかなりマニアックに面白い

現生種の水族展示に続いて、絶滅海生哺乳類などの化石展示。

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まずはアショロカズハヒゲクジラの全身復元骨格。北海道の足寄産。一見、思いっきり歯があるのでハクジラの仲間かと思いきや、原始的なヒゲクジラだそうで。

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顎の化石も展示されています。

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続いてヌマタネズミイルカ。こちらは北海道の沼田町産。同じ北海道産クジラですがアショロカズハヒゲクジラよりも2,000万年以上最近の生き物。イルカですからもちろんこっちはハクジラの仲間ですね。

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アザラシやアシカに近い鰭脚類アロデスムス。

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哺乳類じゃないですが、ペンギンモドキとも言われる海棲鳥類プロトプテルム。ちょっとこの展示方法はさすがに見にくい......。ペンギンに似てるけどペンギンよりもウとかに近い、と言われていましたが、脳の形態などの近年の研究で、やっぱペンギンに近縁なんじゃね? という説も出てきているそうです。

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そして今回の主役のデスモスチルスさん。束柱類という既に絶滅して現生種のいないグループに属する哺乳類で、日本はデスモスチルスを含む束柱類化石の大産地。現生種がいないということで、謎の多い生き物でもあります。

骨の密度を調べることで、どの程度水棲生活に適応していたのかなどが近年研究されていて、今回は水中で遊泳しているような姿勢で復元されているようです。デスモスチルスに近縁なパレオパラドキシアでは遊泳姿勢の復元は時々見かけますが、デスモスチルスの遊泳姿勢の復元はレアかもしれないです。

デスモスチルスをはじめ、化石種の展示に関しては、解説パネルも凄い充実っぷりで読み応えがありました。せっかく詳細な解説があったので、欲を言えば展示解説書として販売して欲しかったなー。

公式情報

公式サイト
http://www.kaiyukan.com/desmostylus/
住所
〒552-0022
大阪市港区海岸通1-1-10
TEL
06-6576-5501

アクセス

大阪市営地下鉄中央線「大阪港」駅下車、徒歩10分弱。

大阪港駅へは、地下鉄御堂筋線梅田駅から天王寺方面へ5分、本町駅で中央線に乗り換え。本町駅から10分。

その他

コインロッカーあり。

館内にレストランあり。また海遊館近辺にも飲食店は沢山ある。

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