Pangea Note - パンゲア・ノート

このサイトについて

角竜だけに絞ったユニークな恐竜展。特別展『恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプス』

2014.04.17 10:13
カテゴリ:特別展・企画展・イベントレポート

大阪市立自然史博物館で2014年3月21日(金・祝)~5月25日(日)に渡って開催されている特別展。

恐竜展としては珍しく、トリケラトプスをはじめとするケラトプシア類(いわゆる角竜)だけに絞った渋い展示。

角竜だけに絞ったユニークな恐竜展。特別展『恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプス』
 

ケラトプシア類(角竜)に絞った珍しい特別展

1-写真 2014-03-20 13 45 24.jpg

大阪・長居の大阪市立自然史博物館で現在開催中の特別展『恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプス』の内覧会に行ってきたレポートです。内覧会に行ったのもう一か月近く前なんですけどね。記事書くのが遅くなっちゃいました。

そこそこの規模の恐竜展と言えば、初期の恐竜から白亜紀末の絶滅までの恐竜の進化の流れを全体的に概説するような感じの展示が多いですが、今回の特別展は トリケラトプスをはじめとする角竜類(今回の特別展では「ケラトプシア類」と呼んでいるようです)だけに絞った珍しい展示。ターゲットを絞っているだけに、細かいところまで解説されている面白い展示になっていましたよ。

中生代の後半にかけて、様々な角竜が繁栄・衰退していく様を戦国時代に例えて解説しているのもユニーク。

 

展示の概要は以下のような感じ。

  1. 群雄割拠!トリケラトプスの仲間が生きた時代
  2. 起源と拡散
  3. ララミディア大陸への進出と大繁栄の狼煙
  4. ララミディア大陸・戦国時代
  5. トリケラトプスの天下統一

角竜の起源と拡散

まずは、大繁栄する以前の角竜類の展示をいろいろご紹介。

1-IMG_0655.JPG
1-IMG_0656.JPG
 

プシッタコサウルス。右側の化石は尾の部分に羽毛のようなものの痕跡が残っていて、「羽毛が生えているのは獣脚類だけじゃないんじゃね!?」ということでしばしば話題のタネになっているもの。

1-IMG_0659.JPG

兵庫県の篠山層群から見つかった化石を紹介するコーナーではアーケオケラトプスの全身骨格が。篠山で見つかった頭骨の一部分だけですが、このアーケオケラトプスに近縁なのではないかとのこと。

プシッタコサウルスやアーケオケラトプスなどの小型で二足歩行する角竜は可愛くて良い。

1-IMG_0602.JPG

モンゴルを代表する恐竜プロトケラトプスももちろん展示されています。この化石は先日まで上野の国立科学博物館で開催されていた特別展『大恐竜展 ゴビ砂漠の驚異』でも展示されていたものですね。この全身が綺麗に残った素晴らしい化石がまた観られて嬉しいです。ほんとにこの保存状態と、化石のクリーニングっぷりは凄い。

1-IMG_0678.JPG

さらに、プロトケラトプスの色んな成長段階や雌雄の差による違いをわかりやすく見せてくれているずらっと並んだ頭骨も。

1-IMG_0662.JPG

白亜紀後期のララミディア大陸(現在の北米大陸の西側の方)における最古級の角竜ズニケラトプス。何故かこのズニケラトプスが妙に好きなんですよね。命名の由来は北米先住民のズニ族からだそうですが、それを知ってズニ族のインディアンジュエリーの指輪を買っちゃって常に嵌めてる程度には好き。うん、伝わりにくい。

ララミディア大陸で大繁栄した角竜たち

続いてアジアから北米に渡ったズニケラトプスに類縁のある角竜から大きく放散・繁栄した多様な角竜が展示されています。

1-IMG_0609.JPG

カスモサウルスの全身骨格。フリルが非常に縦長な印象がありますが、角が鼻の上の一本だけで、目の上には角が生えていないのも縦長な印象を与える一因なのかも。

1-IMG_0681.JPG

今回の特別展で個人的に一番見ていて楽しかった展示がこちら。ララミディア大陸に生息していた様々な角竜の頭骨がずらりと半円形に陳列された展示。眺めているだけでわくわくしてきます。角の生え方やフリルの形などの多様性が一目でわかるのも良いですね。

1-IMG_0613.JPG
1-IMG_0688.JPG
1-IMG_0616.JPG
 
1-IMG_0618.JPG
1-IMG_0620.JPG
1-IMG_0622.JPG
 
1-IMG_0624.JPG
1-IMG_0683.JPG
1-IMG_0698.JPG
 

これだけ多種多様な角竜の頭骨を一度に観られる機会はなかなかないですよ。すげえ。大して詳しくなくてもこのバリエーションの豊富さを眺めているだけで楽しめますよね。

そしてトリケラトプス

最後に角竜の王者トリケラトプスの登場です。

1-IMG_0693.JPG

かっこいい。このトリケラトプスの全身骨格の見どころは、前肢の向きに伴う姿勢。

1-IMG_0690.JPG
1-IMG_0645.JPG
 

前肢の中指が正面に来るのではなく、人差し指が正面に来る向きになるのがトリケラトプスの正しい姿勢だろうという最近の研究結果に基づく復元になっています。この研究をされた研究者ご本人の直筆イラストによるわかれやすい解説パネルもあります。というか内覧会にご本人がいらっしゃっていたので直接お話を伺うことができました。ラッキー。

1-IMG_0632.JPG
1-IMG_0634.JPG
 

トリケラトプスの姿勢の研究の元になったのは、上野の国立科学博物館に展示されている「レイモンド」という愛称で知られる、世界で最も保存状態が良いと言われているトリケラトプスの実物化石なんだそうですが、そのレイモンドの前足と後足だけがここに出張してきています。この標本は一見地味だけど、なにげに今回の特別展でも特に見所だと思います。見事に指が関節して残ってるんだなー。

1-IMG_0630.JPG
1-IMG_0631.JPG
 

頭骨の実物化石もありますよ。

という感じで、展示をほぼ角竜だけに絞って、細かいところまで解説してくれている、非常に楽しい展示でした。大きな恐竜展なんかではしばしば「白亜紀前期」とか「白亜紀後期」とかいうざっくりとしたくくりで語られる時代区分の中でも、様々な種が繁栄と衰退を繰り返していたんだなあということを実感として感じられます。

1-写真 2014-03-20 17 56 39.jpg

ミュージアムショップで一目ぼれして衝動買いしたトリケラトプス柄のランチバッグ。かわいい。

アクセス

地下鉄御堂筋線「長居」駅下車徒歩8分程度。駅を出るとすぐ長居公園があり、博物館まで公園内を案内に沿って進めば良いので、迷うことはないかと。

長居駅へは、大阪梅田から地下鉄御堂筋線で20分強。

その他

コインロッカーは、特別展の会場である「花と緑と自然の情報センター」、博物館本館内ともにあり。

食事は、博物館本館に隣接した「花と緑と自然の情報センター」に喫茶コーナーあり。

市街地内なので、博物館近辺にも飲食店はそこそこある。

公式情報

公式サイト
http://triceratops-ex.com/
住所
〒546-0034
大阪市東住吉区長居公園1-23
TEL
06-6697-6221
LINE@公式アカウント このエントリーをはてなブックマークに追加