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東大の古生物研究の歴史を多数の標本と共に紹介する特別展『東大古生物学 130年の軌跡』

2013.05.15 17:54
カテゴリ:特別展・企画展・イベントレポート

東京大学総合研究博物館で2012年10月6日(土)~2013年5月24日(金)に渡って開催されている特別展。

東大における130年に渡る古生物研究の歩みを、多数の標本と共に紹介している。

東大の古生物研究の歴史を多数の標本と共に紹介する特別展『東大古生物学 130年の軌跡』
 

東大の古生物研究の歴史を、多数の標本と共に紹介

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現在、東京大学総合研究博物館で開催中の特別展『東大古生物学 130年の軌跡』に行ってきました。

明治時代から現在(2012年)まで、東大における古生物研究の歩みを、多数陳列された貴重な化石標本と共に紹介する、非常にマニアックな展示。

また、最新の古生物研究例の紹介もされていて、非常に興味深かったです。

 

年代別に代表的な標本がすらり

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会場に入ると、明治~現代に採集された化石標本が、年代別にずらりと陳列されています。展示の雰囲気はいかにも東大博物館という感じのお洒落感。

個人的に、見ていて特に気になった標本を数点ご紹介。

 
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ナウマンゾウの臼歯。東京帝国大学地質学教室の初代教授ナウマンが1881年に記載した、歴史的な標本だそうです。これが東大における古生物研究のはじまり、ということになるんでしょうか。

 
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古生代ペルム紀前期のサメ、ヘリコプリオンの歯。サメは軟骨魚なので、歯以外は化石になりにくく、このヘリコプリオンも歯以外の部分は見つかっていないようです。ご覧のとおり、渦巻き状になった、一見「これ、サメの歯? 巻貝とかじゃなくて?」と思ってしまうような形状をしているため、「一体このサメの口はどんな形してるんだよ」と古生物ファンの妄想を逞しくしてくれる、有名なサメです。

 
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北海道産の首長竜の肢。前肢かな? 凄く綺麗に残っていますね。そしてかなりの大きさ。海棲動物に多い特徴ですが、指の骨が多いです(魚竜なんかはもっと多いですが)。

肩に関節する部分のでかさも改めて見ると凄いなー。棍棒のようです。

 

最新の研究の例も紹介

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メインの採集年代別の標本展示の他に、最新の古生物研究の例もいくつか紹介されていました。

コンピュータ断層撮影によって、貝類化石の内部構造を含む形状の研究(3DデータがAndroidアプリとしてDLできるというオマケつき)。流体シミュレーションを導入した、三葉虫・腕足類の形態の水流への適応の研究など。

 
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特に個人的に興味深かったのは、絶滅四肢動物の前肢姿勢復元の研究の紹介。

一昨年の夏に国立科学博物館で開催された『恐竜博2011』で、新復元に基づくトリケラトプスの前肢姿勢の展示がありましたが、もろにその研究。一昨年の科博、去年の北九州の特別展と、二年続けて新復元のトリケラトプスをじっくり観る機会があった後にこちらを観たので、非常にわかりやすかったです。

 
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現生の四肢動物である、ニホンカモシカ、ニホンザル、アメリカアリゲーターの前肢の骨格を関節した状態で並べて展示し、「どの方向に力がくわわるとどのように前肢が曲がるのか、あるいは曲げられないのか」を、じっさいに骨を触って確認できるのが、とても良い展示だと思いました。

 

全体的に、各標本に詳細な解説がついているわけではないので、ある程度知識がないとちょっとハードルが高い展示かもしれません。僕自身も単なるミーハーな古生物ファンなので「ここに展示されている標本たちの価値がちゃんとわかっていれば、もっと面白く観ることができるんだろうなー」とちょっと悔しい気分にもなったりしましたw

とは言え、いわゆる一般の公立博物館とは違うので、こういう「わかる人のための尖った展示」という方向性もアリだよな、と思います。

アクセス

東京駅から地下鉄丸の内線で「本郷三丁目」下車徒歩数分。

上野駅からはバスが出ているので、都バス「東大構内行」に乗り「龍岡門」下車。目の前が東大本郷キャンパスなので、数分歩けば到着。

詳しくはこちらを参照のこと

その他

古生物展のみ写真撮影可(フラッシュや三脚の使用はNG)。それ以外の展示の写真撮影は不可。

コインロッカーなし。

食事できる場所は東大キャンパス内外にあると思う。

公式情報

公式サイト
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2012Paleontology.html
住所
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学本郷キャンパス内
TEL
03-5777-8600
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